●第1期分配金の1/3は、収益以外から支払われていた!
●当期の収益以外=分配金を安定させるための調整金
●分配金の額だけでなく「中身(内訳)」を見ることが重要!
分配金は「収益か、収益以外か」

先日70円の分配金が出た楽天SCHD。
委託会社である楽天投信投資顧問が、楽天SCHDの第2期決算に関する動画を公開されました!


こういうのやってるんだね!知らなかった。

ここで分配金の「内訳」が紹介されており、非常に勉強になりました。

…内訳?何それ。

動画ではこのように紹介されていました。


いや、これじゃ分からんて💦
50円の内訳が35円+15円って話?

そうです!
これは「交付運用報告書」で見ることができ、5/30時点では2月の第1期分しかありませんでした。


いや、1円足りんぞ。
55円+29円=84円ですけど!

まあ、それは切り捨て表示の都合ですから…。
それより重要なのは、第1回分配金85円の1/3が収益以外から出ているってことですよ!

あれ、分配金は第1期・第2期とも「特別分配金」って話じゃなかったっけ?

それは合ってます。保有数量に応じて、私の場合は第1期397円、第2期733円が特別分配金となりました。
今回は、元となる分配原資そのものの内訳です。

ふーん。
それがどう分かれるって?

ズバリ「収益か、収益以外か」です!

どこぞのカリスマホストみたいな言い方やのう…。
収益以外は「調整金」と「積立金」!

交付運用報告書を再掲し、概要を整理します。

項目 | 金額 | 内容 |
当期分配金 | 85円 | 1万口あたりで受け取った分配金額(実際の支払) |
対基準価額比率 | 0.796% | 基準価額(分配金込み)に対する利回り的な指標 |
当期の収益 | 55円 | ファンドが実際に得た利益から支払われた分配金 |
当期の収益以外 | 29円 | 運用収益以外の財源からの補填 |
翌期繰越分配対象額 | 594円 | 次の分配のために積み立てておいた貯金 |

収益以外のところ、補填ってあるけど大丈夫なの?

大丈夫です!
上図赤線のとおり、収益以外は収益調整金および分配準備積立金とあります。
✅収益調整金:不公平をなくすためのお金
・分配金が出る直前に買った人が、満額もらえてしまうと不公平😠
・途中から買った人は、その日までに出た分の「収益調整金」を最初に支払う
・その後の分配金として、一部戻ってくる(=過不足なく調整)
✅分配準備積立金:分配金の予備タンク
・投資信託の収益に左右されすぎると、分配金が極端に増減してしまう😱
・収益が良いときに積み立てておいて、収益が少ない時に分配金を補う
・分配金が安定し、予測がしやすくなる

分配金を安定させるためのお金って感じだね。

今回の運用では稼いでないけど、過去の貯金やら補正でカバーしたよ!って話です。

ただ、青字の翌期繰越分配対象額って、これも積立よね?
さっきの分配準備積立金とどう違うの?

分配準備積立金は「将来のための貯金」、一方翌期繰越分配対象額は「次回の分配金に使うと決まっているお金」です!
✅翌期繰越分配対象額:既に準備された分配原資
・実際に翌期の分配金に充てる予定の金額📅
・「いつ・いくら使うか」がほぼ決まっている
・分配準備積立金から引き出して、翌期に繰り越されていることもある

名前は似てるけど、意味は違うのか!

どちらも「分配のための資金」だけど、積立金は貯金、繰越は使う準備完了の状態ですね。
第2期分配金70円の内訳に注目!

改めて、2月の第1回分配金は85円のうち29円が投資収益以外の調整金・積立金でした。

当期の収益55円は、ちゃんとした利益になるんだよね?

はい。
株式からの配当金や、有価証券の売却益などによって生まれたもので、「普通分配金」の原資となる部分です。

そうなると更に利益が大きくなるわけか!

だからこそ、今回第2期の70円の内訳がどうなるかに注目です!
何割くらいが当期の収益になるのか?翌期繰越がどう変わったかも気になりますね。

ま、当期の収益以外の部分がデカくならんことを願いますか。

そうなんですよ。85円→70円に減ったうえに収益少ないと、不安要素が増えますからね…。
下図赤枠は第1期分、第2期の交付運用報告書が公開され次第確認します。
楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型) | 楽天投信投資顧問

まとめ
●第1期分配金の1/3は、収益以外から支払われていた!
●当期の収益以外=分配金を安定させるための調整金
●分配金の額だけでなく「中身(内訳)」を見ることが重要!

では、最後にクイズ行きましょう!


100円未満の分配金にも色々役目があるんだねえ。

その比率に一喜一憂するかもですが、変わらず応援しましょう。
ではまた!
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