SCHD上位銘柄が急変?セクター構成の変化をわかりやすく解説。

楽天SCHD

●12月下旬に本家SCHDの上位銘柄・構成比に大きな変化が発生
●ヘルスケアで顕著な調整、メルク約4.8%→4.1%、アムジェン約4.6%→3.8%へ低下
●SCHDの運用ルールに沿った正常な調整、セクター分散により特定銘柄依存弱まる

本家SCHDで上位銘柄・構成比に大きな変化が発生!

つい最近、本家SCHDの上位銘柄に大きな動きがありました!




本家ってことはアメリカの方か。
何かまた見直しが入ったの?




そのようです。
12/20時点と、12/23時点の上位銘柄はこうなりました。


✅12/20時点

https://stockanalysis.com/etf/schd/holdings/



✅12/23時点

シュワブ米国配当株式ETF(SCHD)




2025/12/202025/12/23
1️⃣メルク
ヘルスケア
4.79%
ブリストルマイヤーズ
ヘルスケア
4.26%
2️⃣シスコシステムズ
情報技術
4.62%
メルク
ヘルスケア
4.07%
3️⃣アムジェン
ヘルスケア
4.6%
コノコフィリップス
エネルギー
4.04%
4️⃣ブリストルマイヤーズ
ヘルスケア
4.42%
ロッキードマーチン
資本財
4.02%
5️⃣アッヴィ
ヘルスケア
4.27%
シスコシステムズ
情報技術
3.99%
6️⃣コカ・コーラ
生活必需品
4.05%
アルトリア
生活必需品
3.99%
7️⃣ペプシコ
生活必需品
3.97%
ペプシコ
生活必需品
3.95%
8️⃣ロッキードマーチン
資本財
3.9%
コカ・コーラ
生活必需品
3.94%
9️⃣コノコフィリップス
エネルギー
3.87%
アッヴィ
ヘルスケア
3.93%
🔟シェブロン
エネルギー
3.73%
シェブロン
エネルギー
3.93%



…まあ、エネルギーが上がってヘルスケアがやや下がった感じかな。




ヘルスケアはだいぶ下がりましたよ。
アムジェンは12/20時点で3位だったのが、12/23では14位ですからね。
15位以下はシェア2%台になりますから、ホントに急落です⤵





何かヤバイことあったんかいな…💦




あとは、割合も大きく変わりました。
メルクは1位→2位ですが、割合は4.79%→4.07%と-0.72%
先程のアムジェンも4.6%→3.81%と-0.79%と下がりました。




1位のブリストルマイヤーズってとこも、12/20は4.42%だったのが
12/23は4.26%と下がってるもんねえ。





今回の変化の要因を次で解説します。




SCHDの運用ルールに沿った調整で、特定銘柄への依存が弱まる

結論として、今回の変化はSCHDの運用ルールに沿って行われた正常な調整と思われます。




だと良いんですけど。




本家SCHDは、単に配当利回りが高い銘柄を集めているETFではありません。
下図にある4つの指標でランク付けし投資対象を決定しています。


【楽天・SCHD】楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)



うーん、以前聞いた気もするけど。
やっぱりわからん🌀



復習も兼ねて説明しますね。



STEP1️⃣ 銘柄候補の条件
・米国株である
※REIT(不動産投資信託)は除く
・10年連続して配当を支払っている
・時価総額が最低約5億ドル以上
※時価総額=株価×発行済株式数


STEP2️⃣ 配当利回りでふるい落とし
・候補銘柄を「予想年間配当 ÷ 株価」で並べて、利回りが低すぎる銘柄を除外
・中途半端な銘柄は落ち、ある程度以上の利回りの銘柄だけ残る


STEP3️⃣ 4つの指標(上図)でスコアリング
①キャッシュフロー ÷ 総負債
・借金に対して、どれだけ現金を生む力があるか
②ROE(自己資本比率)
・株主のお金を使って、どれくらい効率よく利益を出しているか
③配当利回り
・投資から高い収益を得られるか
④過去5年間の配当成長率
・配当が過去5年でどれだけ増えてきたか


STEP4️⃣ 上位100銘柄だけ採用
・総合スコアの高い順に並べ、上位100銘柄を指数構成銘柄とする
・バランスの良い銘柄群に


STEP5️⃣ 1銘柄・1セクターの上限
・1銘柄の最大比率:4%まで
・1セクターの最大比率:25%まで


これだとさ、最後のSTEP5️⃣の上限は今も超えてるよね?
そもそも4%超えの銘柄って前から結構あったよ?




うーん、確かに。
ただ、リバランス(調整)時に適用するルールであって、株価は日々変動するので
その度全銘柄を4%以内にするのは無理があるかと。




なるほど。
先月末とかメルクがやたら高かったんでバランス取った、って考えるのが自然かな。





そう思います。
業績悪化や除外ではなく、分散を保つための調整なんでしょう。
久しぶりにコノコフィリップスがTOP3に入ったのもその一環かと。





どうやら心配しなくて大丈夫そうだね!





セクターバランス含めて、SCHDがちゃんと機能しているな、と感じました✨



まとめ

●12月下旬に本家SCHDの上位銘柄・構成比に大きな変化が発生
●ヘルスケアで顕著な調整、メルク約4.8%→4.1%、アムジェン約4.6%→3.8%へ低下
●SCHDの運用ルールに沿った正常な調整、セクター分散により特定銘柄依存弱まる


SCHDの上位銘柄が入れ替わるのは不安材料ではなく、
長期投資向けに設計された運用ルールがきちんと機能している証拠と言えます。




最初は焦ったけど、全体を見たらちゃんとやってますよ、ってことだね。




では、最後にクイズです!


クイズアイコン SCHDの運用ルールについて、正しくないのはどれ?
A. 安定して配当を支払ってきた企業が選定対象となる
B. 配当利回りだけでなく、財務健全性や収益性も評価される
C. 定期的なリバランスにより、特定銘柄への偏りが調整される
D. 1銘柄の組入比率は常に4%を超えないよう厳密に制限されている



SCHDは配当利回り重視ではなく、ルールに基づき分散と持続性を重視するETFです。
短期的な比率変動に一喜一憂する必要はなく、長期目線で推し続けます。ではまた!

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