SCHDにREITが含まれない理由とは?他の高配当ETFとの違いを解説。

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●SCHDにREIT(不動産セクター)の銘柄が一切無い理由を解説
●他の高配当ETFにおけるREIT割合を比較

今回は不動産セクター(REIT)に関する話題です。


不動産かあ。土地は景気に左右されにくいし、日本も土地の価格上がってるよね。


そうですね。でも、SCHDにはREITが一切含まれていません。


…あらま。何故でしょう?あと、REITってのもよく分からんけど。


そこも含めて解説しますね!




✅REITとは?
・「Real Estate Investment Trust」の略で、不動産投資信託のことです。
・オフィスビルやアパート、ショッピングモール等の不動産を運営して、家賃収入を投資家に分配する会社を指します。


✅REITの特徴
1️⃣税金の支払い
・普通の企業は、利益を出すとその利益に対して法人税(会社が払う税金)を支払います。
・例えば、100円の利益が出たら、20円の税金を払って、残りの80円を配当として株主に分けます。

・REITは、利益の90%以上を投資家に配当として分けると、法人税をほとんど払わなくて済む特別なルールがあります。
・利益をほとんどそのまま投資家に渡すことができ、これがREITの大きな特徴です。

2️⃣配当の仕組み
・普通の企業は、利益を出した後に税金を払った残りを配当として株主に分けます。

・REITは、税金を払う前の利益から配当を出します。これにより、投資家はより多くのお金を受け取ることができます。
・例えば、100円の利益があった場合、90円を配当として分けることができます。

3️⃣会計のルール
・普通の企業は、利益や損失を計算するために一般的な会計ルールに従います。

・REITは不動産の収入や支出を特別に管理しなければならず、透明性が求められます。



REITはざっくり分かったとして、SCHDに入ってない理由は?


要は、SCHDの趣旨に沿わないからです。



✅SCHDの概要
・SCHD(Schwab U.S. Dividend Equity ETF)は、アメリカの高配当・財務健全な株式100社に投資するETFです。
・低コスト(経費率0.06%)で高い配当利回りを誇り、長期投資家に非常に人気があります。

✅SCHDのルール
・SCHDは、Dow Jones U.S. Dividend 100 Indexというインデックスをベースにしています。
・このインデックスの構成ルールには、長期の安定配当(10年以上)やROEなどの財務健全性といった特徴があります。


REITはこの選定プロセスに含まれないため、SCHDを通じてREITへの投資はできません。


REITは特殊な税制優遇・会計処理を行う業種であり、資産の価値変動や不動産市況の影響を大きく受けます。
一方、SCHDは安定したキャッシュフローを生み出す大型企業に焦点を当てており、そもそも選定基準に合わないってことですね。


何となく理解できた気がする!



逆に、REITを含むETFって結構あるのかな?


VYMやHDV、SPYDなどの主要な高配当ETFと比べてみます。


名称銘柄数REIT割合概要
SCHD1030%財務健全性+配当成長を重視
VYM5860%幅広い高配当株をカバー
HDV 750%財務健全性と持続可能な配当を重視
SPYD 77約20%S&P500高配当銘柄を等金額で構成


あれ?ほとんど0%だ…。


そうなんです。VYMとHDVもREITを含まない構成になっています。
唯一SPYDのみREITあり、しかも約20%と高比率ですね!


う~ん、何ともわからんけど20%は高いような。
しかも他はみんな0%だし。


確かに。私は変わらずSCHDを推し続けます!



●SCHDにはREIT(不動産セクター)が一切含まれていない
●REITは税制や会計の仕組み上、SCHDの選定ルールから外れる
●VYMやHDVにもREITは含まれないが、SPYDは高比率で含まれる


REITが含まれない事実より、理由に感心させられました。
SCHDは最近低迷していますが、気長に応援します。ではまた!

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