本家SCHDの銘柄入れ替え時期と目的は?昨年の入れ替え銘柄一覧も紹介!

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●本家SCHDの銘柄入れ替えはいつ?
●なぜ銘柄入れ替えを行うのか?

以前、こちらで3月に本家SCHDの銘柄入れ替えの話をしました。



そんな話あったね。
3月のいつになるのかな?



「3月の第3金曜日次の月曜日です。
今年だと3/24ですね。



ずいぶんと回りくどい説明だなあ。



そうですね。
昨年のSCHD年次再編レポートを見たら、こうなってました。





シュワブ米国配当株ETF(SCHD)の原指数であるダウジョーンズ米国高配当100指数とシュワブ国際配当株ETF(SCHY)の原指数であるダウジョーンズ国際配当100指数の再構成プロセスは、毎年3月の第3金曜日の次の月曜日に変更を実施します。2024年には、このイベントは3月18日に発生し、その結果SCHDの指数に既存の23銘柄が削除され、新たに23銘柄が追加され、ポートフォリオの回転率は50.7%となりました。(中略)

年次再構成の目的は、配当支払いの一貫した実績を持つより質の高い企業を重視する指数手法を引き続き適用することです。指数構成銘柄は、浮動株調整時価総額アプローチに基づいて四半期ごとに再加重されます。プロセスの詳細については、ここにあるインデックス手法を確認してください。

SCHDとSCHYの両方のインデックスは、4つの配当品質属性に基づいて企業を審査することにより、配当の持続可能性と質に重点を置いています。これらのスクリーニングにより、ポートフォリオの利回りと品質に関する要素が強化され、また個別のセクターへのエクスポージャー※も提供されました。
※投資家や金融機関、企業が保有する金融資産のうち、市場の価格変動リスクや特定のリスクにさらされている金額や残高、その比率のこと

年次再編|シュワブファンド



…何ともわかりづらいですこと。



なお、昨年の入れ替え銘柄一覧は下表のとおりです。



年次再編|シュワブファンド



いっぱいあるけど、何コレ?



左(Adds)が追加銘柄、右(Delete)が削除銘柄です。
ざっくり紹介しますね。



ティッカー会社名概要
BMYブリストル・マイヤーズ スクイブ革新的な医薬品を開発・提供する製薬会社
HSYハーシー・フーズチョコレートや菓子、パスタ等の大手メーカー
CINFシンシナティ・ファイナンシャル損害保険及び生命保険を提供する保険持株会社
SWKSスカイワークス・ソリューションズワイヤレス通信に特化した製品の設計・開発
CFCFインダストリーズ・ホールディングス窒素肥料の製造と販売を行う農業化学メーカー
DKSディックス・スポーティング・グッズアメリカ国内最大のスポーツ用品小売業者
TPRタペストリー旧Coach社、高級アクセサリーとブランド展開
EWBCイーストウェストバンコープ個人・商業向けの多様な銀行サービスを提供
APAAPAコーポレーション天然ガス、原油、天然ガス液の探査・開発
DINOHFシンクレア石油製品の精製と販売を行うエネルギー会社
MTNベイルリゾートスキーリゾートの運営を行う山岳リゾート会社
CHRWCHロビンソンワールドワイド陸海空の貨物輸送等を行う大手物流会社
NXSTネクスターメディアグループ米国最大のローカルテレビ局を所有するメディア
COLBコロンビア・バンキング・システム個人や中小企業に対する金融サービスを提供
NSPインスペリティ中小企業向けに人事及び管理サービスを提供
LKFNレイクランド・ファイナンシャル銀行業務、資産管理、信託サービスを提供
VRTSヴァータス・インベストメント・パートナーズマルチマネージャー資産運用ビジネスを展開
OXMオックスフォード インダストリーズ高級衣料品やアパレル専門の衣料品会社
HTLFハートランド・ファイナンシャル地域密着型のサービスを展開する金融会社
AMSFアメリセーフ労働者災害補償保険の専門プロバイダー
GABCジャーマン・アメリカン・バンコープ銀行、資産管理サービス、保険業務を展開
PFBCプリファード・バンク中国系アメリカ人向けの商業銀行
FBMSファーストバンクシェアーズ地域密着型の金融機関、First Bankの親会社



注目は最上段の「ブリストル・マイヤーズ スクイブ」
現在、SCHDの構成銘柄トップ10に入ってます!



追加されたばかりなのにスゴイな!



ティッカー会社名概要
HAFCハンミ・ファイナンシャル多民族コミュニティサービス向けの金融会社
EBFエニスビジネスフォームや印刷製品の製造・販売
RGRスターム・ルガー国内顧客向けに銃器を設計・製造・販売
STCスチュワート・インフォメーション・サービス不動産取引関連サービスを提供
AGMファーマー・マック農業融資を行う政府支援企業(GSE)
AAPアドバンス・オート・パーツ自動車アフターマーケット部品の大手供給会社
LAZラザード資産管理と金融アドバイザリーサービス
PARAパラマウント・グローバル クラスBテレビメディア、映画制作等を展開
FAFファースト・アメリカン・ファイナンシャル不動産及び所有権保険や決済サービスを提供
IPインターナショナルペーパー製紙会社、再生可能資源を使用した製品に注力
NRGエヌアールジー・エナジー電力生成・販売・配布を行うエネルギー会社
Kケラノバ多国籍食品製造会社、ケロッグ社から独立
TSNタイソン・フーズ肉類の加工と販売においてリーダー的存在
WSMウィリアムズ・ソノマ高級家庭用品及びキッチン用品専門の小売企業
NTRSノーザン・トラスト富裕層向けのウェルスマネジメントを提供
NEMニューモント世界最大の金鉱山会社、銅・銀・鉛の生産
ALLオールステート自動車・住宅・生命保険等の保険商品を提供
MMMスリーエム化学製品や電気素材を製造・販売
ITWイリノイ・ツール・ワークス工業製品の製造・販売を行う多国籍製造企業
BXブラックストーン世界最大の代替資産管理会社
ADPオートマチックデータプロセッシング人事管理ソフトウェア及びサービスプロバイダ
MRKメルク世界的なバイオ医薬品企業
AVGOブロードコム半導体及びインフラソフトウェアの設計・開発



身近なところでは、付箋紙の3M(スリーエム)でしょうか。



約100社だから、1/4近く入れ替わってるんだね!




ただ、そもそも何で銘柄入れ替えをやるんかな?



主な理由は、「ポートフォリオのリスク管理」「投資家へのリターン向上」ですね!



✅基準の厳格化
・銘柄選定では、過去10年以上の連続配当実績を持つ企業を対象とする
・投資家に対して信頼性の高い収益を確保することを目指す

✅配当成長率の向上
・配当成長率が高い企業を選ぶことで、長期的な収益の向上を図る

✅経済状況の変化
・市場環境や経済状況が変化する中で、特定の企業の業績が悪化する恐れがある
・パフォーマンスが低下した企業を除外し、より成長が期待できる企業を追加する

✅セクターバランス
・特定のセクターに偏らないよう銘柄選定することでリスクを分散する
・ポートフォリオ全体の安定性を保つ

✅リバランスの一環
・銘柄入れ替えは、四半期ごとのリバランスの一部として行われる
・ポートフォリオの資産配分を最適化し、投資戦略を維持する



先程の年次再編(緑枠)に記載された「4つの配当品質属性」がポイントですね!





Dividend quality:配当品質

1️⃣Cash flow to total debt:フリーキャッシュフロー・総負債比率
✅フリーキャッシュフロー
・企業が自由に使える現金の流れを示し、企業の財務健全性を評価する指標
・フリーキャッシュフローが高い企業は、配当を支払う余裕があるとされる
✅総負債比率
・企業の負債がどれだけの割合を占めているかを示す指標、低いほど財務の安定性が高い
・負債が少ない企業は、経済的なショックに対しても耐性が強いとされる


2️⃣Return on equity(ROE):株主資本利益率
✅ROE
・株主が投資した資本に対して、どれだけの利益を上げているかを示す指標
・高いROEは企業が効率的に利益を上げていることを示し、配当の持続可能性を高める


3️⃣Indicated dividend yield:配当利回り
✅配当利回り
・株価に対する配当金の割合を示す
・高い配当利回りは、企業が安定した配当を支払う能力を示す一つの指標となる


4️⃣5-year dividend growth rate:過去5年間の配当成長率
✅配当成長率
・過去5年間における配当金の成長率を示す
・持続的に配当を増やしている企業は、将来的にも安定した配当を期待できる



まあ、細かい条件が指定されているのはわかったよ。



果たしてどれくらい入れ替えがあるのか、楽しみに待ちましょう♪




●本家SCHDの銘柄入れ替えは3/24予定、昨年は23銘柄の入れ替えあり
●4つの配当品質属性に基づき、リスク管理とリターン向上を目指した入れ替えが行われる



年次再編レポートとして公表されるのはもう少し先かも知れません。
特に追加銘柄には要注目ですね!ではまた!

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