半導体-13%の週にSCHDは-1.70%。「暴落に強い」は本当か?過去の下落で検証。

楽天SCHD

●10/6からの下落局面でS&P500は-5.92%、SCHDは逆に+7.82%
●2022年と2025年の暴落でも、SCHDの下げはS&P500より小さめ
●ただし、コロナでは-32.77%とほぼ同じだけ下がり、回復も遅め

半導体-13%の週に、SCHDは-1.70%

今週は、米国株が大きく下げた1週間でした。
XなどのSNSでは「SCHDは暴落に強い」という声が目立ちます。





ホントに強いの?
ほかと比べてどうなんだろ。





主なETFの1週間(10/30→11/6)を並べました。


ETF中身1週間
SCHD米国高配当株-1.70%
VIG米国連続増配株-1.78%
HDV米国高配当株-2.22%
VT全世界株-2.32%
SPYS&P500-2.70%
VYM米国高配当株-2.85%
QQQNASDAQ100-4.98%
SOXX米国半導体株-13.13%


SCHDなど8本のETFの1週間の値動きの比較(10/30〜11/6)


少しのマイナスで済んだんだね。
あと、S&P500とかNASDAQ100ってそもそも何なの?





S&P500は、米国の大きな会社500社の値動きをまとめた指数です。
NASDAQ100は、アップルやエヌビディアのようなハイテク企業が中心の100社です。
今週はNASDAQ100が-4.98%で、SCHDはその1/3ほどでした。





ハイテク株が多いほど、今週は下げが大きかったんだね。





実は、もっと長く見ると差が広がります。
S&P500は10/6の高値から11/5までに-5.92%、NASDAQ100は-14.82%でした。
同じ期間で、SCHDは逆に+7.82%上がっています。


SCHD・S&P500・NASDAQ100の10/6から11/5までの値動き


えっ、みんなが下がっている時に上がったの?





はい。
ハイテク株から逃げたお金が、配当株に向かったとみられます。
ただ、SCHDの中でもエネルギーは今週-11.43%と大きく下げていて、全部が強かったわけではありません。



過去の暴落で比べてみた

じゃあ、SCHDを持っていれば暴落も怖くないかな♪





…そう言い切れないのが、悩ましいところなんです。
S&P500が高値から安値まで下げた期間で、過去の大きな暴落も比べてみました。


SCHD・S&P500・NASDAQ100の暴落時の下落率の比較


暴落SCHDS&P500NASDAQ100
コロナ
2020/2/19〜3/23
-32.77%-34.10%-28.07%
利上げ
2022/1/3〜10/12
-16.89%-25.36%-34.61%
関税ショック
2025/2/19〜4/8
-13.70%-19.00%-22.88%
今回
10/6〜11/5
+7.82%-5.92%-14.82%


2022年と2025年は、SCHDの下げがいちばん小さいね。
…まあでも凄いマイナスだな💦





そうなんです。
でも、コロナの時は-32.77%で、S&P500とほとんど同じだけ下がりました。
NASDAQ100の-28.07%より大きな下げです。





暴落に強いんじゃなかったの?





ここが大事なポイントです。
SCHDが強いのは、ハイテク株が中心に売られた下げの時です。
コロナのように何もかも売られる暴落では、SCHDも同じように下がります。



弱点は「元に戻るまでの時間」

下がったあと、元に戻るのはどっちが早いの?





それぞれの高値から下がって、また高値に戻るまでの日数を数えました。
分配金を再投資した場合です。


暴落SCHDS&P500NASDAQ100
コロナ163日140日79日
利上げ454日427日404日
関税ショック239日79日77日


3回ともSCHDが一番遅いじゃん!





はい。
下げは小さめでも、戻りは遅いというのが、過去3回の結果です。
上がる時にハイテク株ほど勢いよく上がらないため、戻るまでに時間がかかると考えられます。





ほかにも弱いところはあるの?





SCHDだけ下げる時もあります。
8/24から9/30までは、S&P500がほぼ横ばい(-0.11%)で、NASDAQ100は+4.74%でした。
それなのに、SCHDは-7.61%下げています。


SCHD・S&P500・NASDAQ100の8/24から9/30までの値動き


下げにくい代わりに、みんなと違う動きもするってことだね。



楽天SCHDは「円高」も重なる

次は楽天SCHDの話です。
楽天SCHDは円で買うため、為替の動きが加わります。





じゃあ、楽天SCHDはもっと下がることもあるの?





2025年の関税ショックが、その例です。
年初来の最高値からどれだけ下がったかを表す「ドローダウン」の図を見てください。


楽天SCHDのドローダウン(2025年と2026年、その年の最高値からの下落率)


1/284/22変化
楽天SCHD11,112円8,870円-20.2%
SCHD$28.45$25.03-12.0%
ドル円154.9円142.7円-7.9%


SCHDは-12%なのに、楽天SCHDは-20%も下がったの?





SCHDが下がったうえ、円高で1ドルの値打ちも下がりました。
暴落時は円高が重なりやすいので、楽天SCHDの下げはSCHDより大きくなることがあります。





円の動きも見ておかないといけないんだね。





円高で基準価額が下がる仕組みは、こちらの記事で詳しく説明しています。



年初来最大の下落も、下げの7割は円高!楽天SCHDの分配金はどうなる?




なぜハイテク株の下げに強いのか

そもそも、なんでハイテク株が下がってもSCHDは平気なの?





中身が違うからです。
9月末の楽天SCHDの月次レポートでは、生活必需品20.0%とヘルスケア19.2%が上位で、情報技術は12.2%でした。


楽天SCHDのセクター別の割合(2026年9月末)


飲み物とか薬の会社が多いってことかな?





そのとおりです。
景気が悪くても売れるものを作る会社が多いので、ハイテク株が売られた時の逃げ先になりやすいんです。



基準価額は下落も資金は流入!顔ぶれ一新の9月の楽天SCHD月次レポートを紹介。




まとめ

●10/6からの下落局面でS&P500は-5.92%、SCHDは逆に+7.82%
●2022年と2025年の暴落でもSCHDの下げはS&P500より小さめ
●ただしコロナでは-32.77%とほぼ同じだけ下がり、回復も遅め


結局、暴落に強いのは本当なの?





私の答えは、半分正解です。
ハイテク株が売られる下げには強く、今回も上がりました。
一方何もかも売られる暴落では同じだけ下がり、戻りは遅めです。





「絶対に下がらない」じゃなくて、「下がりにくい時がある」ってことだね。





下がりにくさは、心の安心にも繋がります。
ただ、過去の結果はこれからを保証するものではないので、自分に合った持ち方を考えてください。
ではまた!

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